Jazz Classic Audio Life

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Wardell Gray Memorial Volume Two

Wardell Gray Memorial Prestige PRLP 7009
★★★★☆
『Wardell Gray Memorial Volume Two』
Prestige PRLP 7009 → Victor PJ-3
(Side-1)1950年8月27日 Hula Hut Club, ロサンゼルスにてライブ録音
Clark Terry(tp) Sonny Criss(as) Wardell Gray(ts)
Dexter Gordon(ts/2)
Jimmy Bunn(p) Billy Hadnott(b) Chuck Thompson(ds)

(Side-2)1952年1月21日 録音
Art Farmer(tp/except 5) Wardell Gray(ts) Hampton Hawes(p)
Harper Cosby(b) Larry Marable(ds) Robert Collier(cga)


Side-1
1. Scrapple From The Apple
2. Move
Side-2
1. April Skies
2. Bright Boy
3. Jackie
4. Farmer's Market
5. Sweet And Lovely
6. Lover Man

プレスティッジの 10インチ盤(PRLP 128、147)二枚をカップリングした 12インチ盤。
おおむかし日本ビクターがプレスティッジの復刻を廉価で 1,100円でリリースしたときの
目玉が本作と 7008、ワーデル・グレイの二枚でした。
「Move」 におけるデックスとのテナーバトルを聴きたい一心でレコード店に飛びこみ、
その二枚を手に入れたものです。 1972年、昭和47年のこと、いまから 44年もむかしの
ことです。 いい時代でした。
A面の録音状態の酷さには目をつぶって、白熱のライブ演奏に しびれていました。
「Scrapple From The Apple」 でのソニー・クリスのプレイ、すばらしくカッコいい。

B面の 「Jackie」でワーデルとアート・ファーマーに音程の乱れが あきらかに出ています。
が、全体的には 1952年にしては音質もいいし、スタジオでのセッション録音ならではの
安定性が感じられて、おおむね良好というところでしょう。
だけど、当然のことながら A面との熱気の落差が あまりにも大きいので☆マイナスです。
つまり、ここでもボブ・ワインストックの儲け主義が安易なレコードを生み出したという
ことでしょう。

ワーデルは 1955年5月25日にラスベガス郊外で変死体(金銭トラブルで撲殺された?)
で発見されたことになっていますが、ヘロインの過剰摂取で亡くなったという説もあり
真相は不明です。 わかっていることは 34歳という若さで人生を終えたことです。

別セッション(1950年4月25日)の四曲(PRLP 115に収録)10テイクも収録しているので
あまり おすすめは できませんが・・・

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偏見抜きに じっくり味わう作品

Dick Garcia Message From Garcia dawn DLP 1106
★★★★☆
『A Message From Garcia』
dawn DLP 1106 → Nippon Columbia SL-5138-CH
1956年 録音
Richie “Dick” Garcia(g)
Gene Quill(as/1-2, 1-5, 2-1, 2-4) Tonny Scott(cl/1-1, 1-4, 2-3)
Bill Evans(p/1-3, 2-2, 2-5) Terry Pollard(p/1-2, 1-5, 2-1, 2-4)
Bill Anthony(b/1-2, 1-5, 2-1, 2-4) Jerry Bruno(b/1-3, 2-2, 2-5)
John Drew(b/1-1, 1-4, 2-3) Frank Isola(ds/1-2, 1-5, 2-1, 2-4)
Camille Morin(ds/1-1, 1-3, 1-4, 2-2, 2-3, 2-5)


Side-1
1. Have You Met Miss Jones?
2.
If I'm Lucky
3. Kimona My House
4. I Don't Want To Set The World On Fire
5. The Deacon
Side-2
1.
Stompin' At The Savoy
2. Like Someone In Love
3. Potatoes
4. It Could Happen To You
5. Ev'ry Night About This Time

本作のオリジナル盤ジャケットは、ジャズファンの方なら よく ご存じの下の写真です。

Dick Garcia A Message From Garcia dawn DLP 1106 1st

このレコードは、いちどは じっくり聴くべき作品です。 ディック・ガルシアの見事な
ギタープレイに驚くことうけあいです。 オリジナル盤ジャケットの酷さと dawn という
レーベルの なじみのなさに一歩引いてしまって手にすることがない、迷盤? なのです。
しかし、のほほんとした基調の中にキラッと光るプレイと風情が漂う佳作でもあります。
ガルシアのオリジナル 「Kimona My House」 のギターソロを聴いてみてください。
よく言われるモダンギターの極み、まさに妙技です。 聴きほれてしまいます。

じつはビル・エヴァンスフリークは、彼参加のたった 3曲のために本作を求めるのですが、
聴いてみて、もう一人のピアニストのテリーポラードに感心することになるのです。
ベツレヘムに 10インチの幻の名盤? を残している寡作なピアニストです。
彼の はつらつとした気持ちのいいプレイを聴き逃さないように楽しみましょう。

ベストトラックは、「If I'm Lucky」 になるでしょうか。 「Stompin' At The Savoy」 も
すばらしいトラックで、ジーン・クイルの泉のごとくアイデアあふれでるアルトの音色も
見事。 たんなる BGM なんて言わせない聴きごたえある作品です。


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マッコイとの めずらしい競演

Grant Green Matador Blue Note King GXF-3053
★★★★☆
『Matador』
Blue Note → King GXF-3053
1964年5月20日 録音
Grant Green(g) McCoy Tyner(p)
Bob Cranshaw(b) Elvin Jones(ds)


Side-1
1.
Matador
2. My Favorite Things
Side-2
1. Green Jeans
2. Bedouin

CD Bonus track(1964年7月12日 録音)
5.
Wives And Lovers

コルトレーンが傑作 『My Favorite Things』 をアトランティックに録音してから 4年、
アルフレッド・ライオンはグリーンに同曲を録音する話をもちかけた。 さらに大胆にも
マッコイとエルヴィンを脇に回して! だが他の曲との釣り合いが取れず発売は保留。
マッコイがトレーンと共演したときは弱冠 21歳! 本作のときは 25歳。 あきらかに
トレーンとの共演が力量として上回っています。 三歳年上のグリーンをなめたか?

それでも、やはりベストトラックは 「My Favorite Things」 です。 グリーンがんばって
います。 カルテットだから力量不足なら持ちません。 立派にプレイしきっています。
そのつぎはタイトル曲の自作 「Matador」 でしょう。 もう一曲の自作 「Green Jeans」
よりも作曲に熱が入っています。 しかし ここで気になるのがエルヴィンの叩き方です。
「My Favorite Things」 も 「Green Jeans」 も同じパターンでプレイしているのです。

あと CD に追加されたバカラック作の 「Wives And Lovers」 が愛らしいメロディで
楽しい曲になっています。 映画のために書かれたのですが不採用になったようです。
ナンシー・ウィルソンやディオンヌ・ワーウィックが歌っています。 いい曲です。


Matador / Grant Green
Matador / Grant Green

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ほんとうに上手いゲラー

Herb Geller Gypsy Atco SD 33-109
★★★★★
『Gypsy』
Atco 33-109 → MMG AMJY-3109
1959年6月9日、10日 録音
Thad Jones(tp) Herb Geller(as) Hank Jones(p/except 1-2, 1-4, 2-3)
Billy Taylor(p/2-3) Scott LaFaro(b) Elvin Jones(ds)
Barbara Long(vo/1-1, 1-3, 2-2, 2-4)


Side-1
1. Everything's Coming Up Roses
2. You'll Never Get Away From Me
3. Together
4. Little Lamb
Side-2
1. Some People
2. Mama's Talkin' Soft
3. Cow Song
4. Small World

ハーブ・ゲラーって、ほんとうにスムーズに楽器を操るミュージシャンだと思います。
数多いるアルト・サックスのジャズメンで、いちばん上手いかも。 わたしが好きな
アート・ペッパーよりもルー・ドナルドソンよりも、って気がするほどプレイは見事。

本作はジプシーローズを題材にしたミュージカルのジャズ版の作品。 ミュージカルの
初舞台の直後に録音されています。
アレンジ色が こってりしているので、ブローイング・セッション好きにはイマイチかも。

とはいえ すべての曲が高密度。 聴者は、たっぷりおいしい ご馳走に舌鼓を打つでしょう。
ベストトラックは 「Some People」。 いちばんアレンジ臭がなく、真のハードバップが
そこにはあります。 これ一曲だけでも聴く価値がある作品です。
スコット・ラファロは、やはり図太いベースで すばらしいソロを披露しています。

ジョーンズ三兄弟が共演したことも、話題のひとつになっているアルバムですね。


Gypsy(MP3) / Herb Geller
Herb Geller Gypsy Atco SD 33-109

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グラント・グリーンの隠れた佳作

Grant Green Remembering Blue Note GXF-3071
★★★★
『Remembering』
Blue Note → King GXF-3071
1961年8月29日 録音
Grant Green(g) Wilbur Ware(b) Al Harewood(ds)


Side-1
1. All The Things You Are
2.
If I Had You
3. Love Walked In
Side-2
1.
I'll Remember April
2. You And The Night And The Music
3. I Remember You

もともとはキングの世界初登場シリーズの一枚。 グリーンの作品は 4枚もありました。
のち CD化されたとき、『Standards』 というタイトルでジャケットも変えて発売され、
LPには未収録の 「You Stepped Out Of A Dream」 が追加収録されました。
文字どおり、曲はすべてスタンダード。 ピアノ抜きのトリオだから、グリーンのソロが
たっぷり楽しめます。

ウェス・モンゴメリーのようなアクはなく、ケニー・バレルのような都会的洗練さもなく、
ジョー・パスのような のほほんオッサンさもない。 だけどなにかしらブルースな雰囲気。
くねくねとつづくソロをじっくりと聴いてしまうのです。
同じ編成では 『Green Street』 があるのですが、わたしは お蔵入りした本作が好きです。
ベストトラックは 「If I Had You」 と 「I’ll Remember April」。 とくに前者のソロは
まさにグリーン節が、満腹になるほど堪能できるのです。
それに反し全体に言える残念なことは、あのブンブン型のウィルバー・ウェアのベースが
か細いことです。 ソロではまったく元気がありません。 そこが玉に瑕、なのです。


Remembering / Grant Green
Remembering / Grant Green

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