Jazz Classic Audio Life

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ライカ ズミクロン SOSTA の疑問

Leica Collectors Guide Hove Collectors Books

先日オークションサイトで ライカのレンズを検索していたら ズミクロン 50mm f/2 の
Lマウント、つまりスクリューマウントの、なんと固定鏡胴モデルが出品されていました。
これは たいへん珍しいものでコードネームを SOSTA と称し1960年から1963年の四年間
の製造で、たった1,160本しか存在しません。 そして数十万円!で値付けされていました。
で、問題なのは出品されていたレンズのシリアルナンバーがライカのカタログによると
1958年に製造されたものだったということなのです。 不思議なことがあるものです!
出品者の言によると “ライカのカタログに掲載されているシリアルナンバーは管理状態が
あいまいで正確ではない” とおっしゃるのです。
カタログ(正確には Leica Collectors Guide - Hove Collectors Books -)は なんのために
あるのか。 われわれは くわしい情報を権威あるカタログから得るのではないのでしょうか。
1960年から1963年の四年間に製造されたものが希少であるのに、出品しているレンズは
1958年製という矛盾が生じます。
そうなると矛盾が矛盾でなくなる事象が必ずあるものです・・・・・発見しました!

出品者の方が重要視していない 「ライカ ポケットブック日本版(田中長徳氏訳)」 の
86ページに記載されている “ライツによって公式に改造されたレンズ” の項が それです。
そこには “現行のレンズのバヨネットマウントからスクリューマウントへの改造” とあり、
“1950年代後期は(略)大量のスクリューマウントを生産した。 これらのレンズは順次
バヨネットマウントに変換された。 しかしその中の少数のレンズはスクリューマウントに
再改造されたのである(略)” ・・・これだ! と思いました。

ある人が “持っているボディは Lマウント(スクリュー)だけど、いまズミクロン 50mm は
Mマウント(バヨネット)しか製造していない。 そうだ!ライツがバヨネットレンズを
スクリュータイプに変換しているって広告に出ていたなぁ。 そのレンズを探して買えば
いいんじゃないか!”
そしてオーナーは目的の レンズを手に入れ、手持ちのボディに装着し、
“これって、珍品の SOSTA と同じじゃないか!” と言いつつ ほくそ笑むのでした。

そうです、ライツは古いタイプのボディのオーナー向けに変換を行っていたのでした。
そして、もうひとつの要因は Lマウントズミクロン50mm のほとんど(57,980本)が
沈胴なので、もっとデザイン的に優れた固定鏡胴が ほしいと思うオーナーが多かった?
からかもしれません。
こうして疑問は解決しました!


ライカ ポケットブック日本版

1991年1月発行の初版で、86ページに記載されている略号表記の間違いが元凶です。
(誤)Rig 沈胴式、coll 固定鏡胴式 が逆で Rig 固定鏡胴式、coll 沈胴式 が正解。


Leica Summicron 50mm f2 rigid screw mount

これが本物の SOSTA 1,160本しか製造されなかった希少レンズです。
写真は 11018 の距離がフィート表記です。


Summicron 50mm screw 1953-1963

Leica M3 Summicron

これは わたしが所持している M2 とズミクロン 50mm f/2 バヨネットモデルです。
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