Jazz Classic Audio Life

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研究が つづく 『Waltz For Debby』

Bill Evans Waltz For Debby Victor VDJ-1536
★★★★★
『Waltz For Debby』
Riverside RLP 9399 → Victor VDJ-1536(★★★★☆)
1961年6月25日 Village Vanguard, ニューヨークにてライブ録音
Bill Evans(p) Scott LaFaro(b) Paul Motian(ds)


1. My Foolish Heart
2. Waltz For Debby -take 2-
3. Detour Ahead -take 2-
4.
My Romance -take 1-
5. Some Other Time
6. Milestones

Stereo Sound 誌の最新号に掲載されている 「レコード音楽随想・音盤の向こう側」、
嶋 護氏が取り上げておられる 『Waltz For Debby / Bill Evans』 の CD についての
たいへん興味深い考察を読みました。
CD に限っての話なので、オリジナル LP には詳しくは触れておられません。
※詳しい内容は Stereo Sound No.191 を お読みください。

まず 1961年6月25日、ニューヨーク ヴィレッジ・ヴァンガード出演の最終日、
午後(マチネー)の 2セット、夜の 3セットをリバーサイドでは あまり録音実績がない
デヴィッド・ジョーンズが録音。 停電のトラブルがあったものの、13曲 22テイクを
ステレオで収録したのです。 このオリジナルテープを まずコピーし、レコード二枚分に
絞るためハサミを入れスプライシングして 12曲のマスターテイクを作る。
レコード 4面分、つまり 4本のリールができる。 これをワークパーツというそうです。
これを使ってカッティング・マスターを作るのですが、初めのワークパーツを使うのか、
さらにコピーしたものを使うかによって音質に劣化や歪みなどの差が出てきたりする。
つまりコピーの際にテープの たわみなどによる揺れが発生する。
オープンリール・デッキで音楽を録音再生した経験がある方は、こういう揺れなどの
状態が理解できると思います。

ここからが重要な部分で、嶋氏は国内外 10種類の CD を比較試聴されて、オリジナルに
より近いCD はどれか、を述べておられるのです。 結論として下記二種が その CD。

・国内初版CD VDJ-1536
米国アナログ・プロダクションズ・ゴールド CD CAPJ-009

なにをもってオリジナルに近いとするのか。 この二種、テープの揺れがないという事実!
たとえば 「My Foolish Heart」 のエンディング、エヴァンスのピアノが揺れない!
多くの CD はワークパーツからコピーされ、たわみによる揺れなどが生じたテープから
作られたデジタル・マスターを使用した、というのです。

問題の VDJ-1536 を入手して聴いてみました。 いい感じです。 6曲のみです。
「My Foolish Heart」の はじめの部分にも揺れはありません!
「新エヴァンス日記」
taketone さんによると “まろやかで切れがない” ということですが、そうでもないと
思います。 ただ嶋氏も書かれているのですが、左側にいるラファロをセンターに寄せて
真ん中の空間を埋め、バランスを変えてしまっているのが いただけない。
その点 「The Complete Riverside Recordings」 は、ワークパーツをデジタル化したと
みえ 「My Foolish Heart」 のエンディング、「My Romance」 にも音揺れは ありません!
やはり最初期で手を加えないものが、いちばん いいようです。
とはいえ、曲間の拍手をフェードアウトしているのもライブとしては興ざめ。 ②と③は
フェードアウトしていて、①はフェードアウトなし。 その点では満足がいくのです。

というわけで、わたしの おすすめは下記のようになります。

① Victor VDJ-1536(本作)
The Complete Riverside Recordings Fantasy RCD-018-2
Original Jazz Classics Remasters Concord OJC-32326

デジタル・マスタリング担当は、
① Joe Gastwirt ジョー・ガストワート、Dan Hersch ダン・ハーシュ
② Kirk Felton カーク・フェルトン
③ Joe Tarantino ジョー・タランティーノ

下のコメントは ①(本作)のブックレットに記されているもので、オリジナルの
マテリアルを使っている とあります。
Digital transferred from the original analog 1960's source material
by Joe Gastwirt & Dan Hersch at JVC Cutting Center,
Sunset Blvd., Los Angels, Ca., 1985 using JVC/DAS-900
DIGITAL AUDIO MASTERING SYSTEM.
Production co-ordination by Takashi Misu/JVC Musical Industries.
1986年2月21日 発売

※ 2014年10月13日 追記
Victor VDJ-1536(本作)がヤフオクで、なんと 7,000円で落札されました!
CD がですよ! 予想もしませんでした。 ヤフオク恐るべし。


Waltz For Debby / Bill Evans
 Waltz For Debby / Bill Evans

Complete Riverside Recordings / Bill Evans
Complete Riverside Recordings / Bill Evans

The Complete Village Vanguard Recodings,1961
Bill Evans
The Complete Village Vanguard Recodings,1961<br>Bill Evans

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Comment

ktdchon says... "Re:"
taketone 様

コメントありがとうございます。

いろいろ知らないことが、まだまだありますよね。
だから楽しいんですけどね。
2014.09.08 12:21 | URL | #- [edit]
ktdchon says... "Re:"
バロン ド バップ様

コメントありがとうございます。

オリジナルをお持ちとは、すごい!
わたしも一生の願望としています。

CDに関しては、Victor VDJ-1536 が揺れなし、
拍手のフェードアウトなしで、自然で良いと思います。
2014.06.22 09:04 | URL | #- [edit]
バロン ド バップ says... "タイトル"
当方にオリジナルがあるのですが、残念ながら盤に反りがあり、
それ故の音揺れが発生してしまいます。
ドイツ盤CDの方を主に聴いております。
2014.06.22 04:54 | URL | #- [edit]

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