Jazz Classic Audio Life

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鬼才、17歳のヒラリー・ハーン

Hilary Hahn Plays Bach
★★★★★
『Hilary Hahn Plays Bach』
Sony Music Japan International Inc. SICC 354
1996年6月17日、18日、12月23日、1997年3月23日、24日
Troy Savings Bank Music Hall, New York にて録音
ヴァイオリン:ヒラリー・ハーン

無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番ホ長調 BWV 1006
 01. 第一楽章 プレリュード
 02. 第二楽章 ルール
 03. 第三楽章 ガヴォット・アン・ロンドー
 04. 第四楽章 メヌエットⅠ
 05. 第五楽章 メヌエットⅡ
 06. 第六楽章 ブレー(ブーレ)
 07. 第七楽章 ジグ(ジーグ)

無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番ニ短調 BWV 1004
 08. 第一楽章 アルマンド
 09. 第二楽章 クーラント
 10. 第三楽章 サラバンド
 11. 第四楽章 ジグ(ジーグ)
 12. 第五楽章 シャコンヌ

無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番ハ長調 BWV 1005
 13. 第一楽章 アダージョ
 14. 第二楽章 フーガ
 15. 第三楽章 ラルゴ
 15. 第四楽章 アレグロ・アッサイ

ドイツ系アメリカ人の天才? 少女ハーンが 16歳から 17歳にかけて録音したデビュー作。
ちなみに彼女は、ことし 2015年11月27日に 36歳の誕生日を迎える未年(年女)です。
本作は発売当時、評価は賛否両論、とにもかくにも話題沸騰した作品です。

わたしの評価としては、すばらしい名演、という結論に落ち着く作品だと思います。
はじめて聴いたとき、彼女が奏でるヴァイオリンの音色の みずみずしさに驚愕しました。
パルティータ第3番のプレリュードを聴いてみてください。 こんなに溌剌としていながら
しっとりとした音色で、かつ艶っぽいヴァイオリンは聴いたことが ありません。
いままで聴いてきたシェリングと聴き比べると、その差は歴然。
ハーンの演奏は爽快感に満ち満ちていて、ほとばしる息吹を感じます。
ミルシテインの演奏も歳を感じさせず若く あろうとしているのですが、重音の部分で
音程が怪しいところが あるのです。

うってかわってパルティータ第2番のアルマンドでは、少女とは思えないような老練な
情緒面々たる響きを聴かせてくれます。
そして最大の聴きものは、やはり 257小節の長大なるシャコンヌに尽きます。
ハーンの演奏は一聴おそい! だけど冗漫ではなく針の穴をも表現しようとしているかの
ように きめ細やかなのです。 ことばで言い表せないほど、すばらしい名演だと思います。
ちなみにシャコンヌの演奏時間を比較してみると、
ヒラリー・ハーン(1997年録音当時 17歳)17分48秒
ヨハンナ・マルツィ(1954年録音当時 30歳)15分24秒
ヘンリク・シェリング(1967年録音当時 48歳)14分24秒
ナタン・ミルシテイン(1973年録音当時 69歳)13分56秒
最短のミルシテインの演奏より 3分52秒も長いのです!

さて、ハーンはバッハの無伴奏ヴァイオリンは上記の三曲しか録音していません。
本作が とてつもなくすばらしいので、残りの三曲を聴きたいと思うのは、わたしだけでは
ないでしょう。 本作を録音してから、かれこれ 18年が過ぎてしまいました。
完成しないのは、なにか事情があるのでしょうか。 歳を重ねてから録ろうとしているのか。
本作のレビューに “子供の音、深みに欠ける” と書いたリスナーが おられましたが、
どうしたら、そんな感想が出てくるものなのか、不思議で たまりません。


Hilary Hahn Plays Bach
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